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薬剤師コラム

勤務先”高年収の薬剤師求人が”ある傾向”で増加中!!?”

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男性薬剤師必見!こんな高収入求人が出ています!

全国の薬剤師数は2016年末時点で301,323名(※1)と多くの方が活躍しており、年々増加傾向にあります。性別で見てみると女性は184,497名(※1)、男性は116,826名(※1)と女性の割合が高くなっています。
男性の割合は4割弱にとどまっていますが、今回ご紹介する内容は特に男性の薬剤師さんに当てはまるものかと思います。

男性薬剤師38.7%

最近の高額求人事情は高収入≠激務!!?

薬剤師として働くうえで最も気になるのは、年収について。男性であれば「年収1,000万円」という言葉に憧れがある方も多いと思います。
まず、2017年度の薬剤師の平均年収はというと、550万円程度となっています。薬剤師が年収1,000万円を稼ごうとするのは難しいことなのではないかと思われるかもしれませんが、現実的に可能なことです。

だからといって残業が多いのではないか、仕事内容が過酷なのではないかと悪いイメージを持っている方は多いと思いますが、必ずしも高収入=激務というわけではありません。製薬企業で医薬品情報担当(MR)の業務などをイメージされた方も多いと思います。職種や年齢によっても多少給与に影響が出てきますが、それとは関係なく現在、特に”調剤薬局”で高年収の薬剤師求人が増えている傾向があります。その傾向と多くなっている理由はいったい何でしょうか。

ポイントは”田舎”と”企業成長”

高年収の薬剤師求人が増加しているわけ、その原因は大きく3点あげられます。

高年収の薬剤師求人が増加している原因
国家資格の取得条件が6年制大学卒業に変更されたことによる人材不足
地方の薬剤師人材不足
エリア拡大を図る企業の増加

まず一つ目は冒頭でも述べたとおり、薬剤師数は年々増加しているものの薬剤師の国家資格の取得条件が6年制大学卒業となってから、人材不足は解消していない状況にあります。人材不足が影響して残業時間が増加したりと現在働いている薬剤師さんにも悪影響が発生しています。
この点については今に始まった問題ではなく、6年制への以降から継続している原因だと言えます。

今回は今の薬剤師業界で特徴的な高年収求人が特に増えてきている他の2点に注目して、高年収求人がでる理由を紹介していきます。

高年収のパターンその①:都市部での就職増加の影響

地方では調剤薬局を一人で経営されている方も少なくありませんし、チェーンでも小規模の地元密着の薬局も少なくありません。
しかし、薬剤師さんは大学進学から都市部へ移動し、そのまま都会で就職するという方が多く、Uターンして地元で就職するという方は珍しくなっています。地方から出てきて都会で働く場合は「田舎だから」という理由で地元に帰らないという方が多いです。
薬剤師の人数が少ない一方で、年配の方は多く、それに伴い病院に通う方も多いため、薬剤師需要は大きくなっている傾向があります。
そのため、各都道府県の薬剤師会でも新卒薬剤師に向けたPR活動を行い、人材確保を推進する動きも出てきています。(※2)
また、深刻な人材不足から地域によっては自治体が引っ越し代を負担するところや住居手当を支給するところが多くあり、サポートも充実しています。残業なしで一般薬剤師でも時給3,000円以上や年収600万円以上という好条件の求人も少なくありません。さらに住居手当等を含めると一般薬剤師でも年収1,000万円という求人も実際に出てきています。
そして、地方で働くメリットとしては高収入を得られる以外にも、在宅医療に力を入れているところが多いため、患者さんと積極的に関わって仕事ができます。これは都会では経験しにくいことでスキルアップにもつながるでしょう。

高年収パターンその②:各企業のエリア拡大

例えば関西中心に展開している調剤薬局が中四国へ進出するといった、エリア拡大を図る企業が増加していることも地方において高年収の薬剤師求人が増加している理由の一つです。
現代では、医師の処方箋に基づいて薬剤師が調剤や服薬指導を患者さんに直接行う医薬分業が進んでおり、薬局の数も年々増加しています。また、ドラッグストアにおいては医薬品だけでなく食品や日用品を取り扱っていることから、コンビニと同じように利用する人も多く、業界内の競争も激化しています。
企業の例としてはスギ薬局が北陸地方へ、コスモス薬品が中部地方へ、阪神調剤薬局が中四国へそれぞれ進出しています。
そういった企業の求人で新エリアへの入職の場合、月単位で手当がつくことが多く、都市部と比べると年収が100万円近く上がることも少なくありません。
また、エリア拡大となると転勤することも多くなります。女性は結婚や出産などの理由からできるだけ転勤が少ない職場を選ぶ方が多いと思いますが、転勤が可能だという男性の方は高収入が望める地方において求人を探してみてはいかがでしょうか。

まとめ

以上のように薬剤師不足に陥っている現代において、都市部でも好条件な求人は見受けられますが、特に地方においては高年収が望める求人が多くあります。さらに、現在は企業のM&Aが活発に行われていることから、今後も転勤を前提とした地方求人は増加する見込みです。
また、地方で働くとなると都会の薬局と違って時間に余裕ができるため、患者さん一人一人と深く関われ、仕事のやりがいも感じられるでしょう。患者さんと信頼関係を築き、感謝されると仕事のモチベーションも上がりますよね。
そして、地方は高齢者が多いことから訪問医療に力を入れているところも多く、地域貢献に興味がある方も地方での就職をおすすめします。

(※1)厚生労働省|平成28年(2016年)医師・歯科医師・薬剤師調査の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/16/dl/kekka_3.pdf
(※2)薬事日報|薬学生新聞 各道県薬剤師会が人材確保を推進
https://www.yakuji.co.jp/wpyj-002/wp-content/uploads/2015/07/g00050_20150701_p11_link.pdf

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