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薬剤師コラム

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現在、日本では正社員、パート・アルバイトを問わず、薬剤師不足が顕著であり、多くの医療現場間で薬剤師の争奪戦が繰り広げられています。この背景には、平成18年に起こった「空白の2年間」が影響しており、薬剤師の育成に要する時間が4年から6年へと変わったことが原因とされています。これにより、薬剤師の育成機関は、2年間は卒業生(新薬剤師)を排出することができず、病院や調剤薬局、ドラッグストアへの入社数は激減しました。加えて、調剤薬局・ドラッグストアの新店舗開設によって需要の数が供給の数に追いつかず、多くの医療現場が薬剤師不足へと陥っています。しかし、この状況は薬剤師求職者からすれば最大のチャンスで、比較的楽に就職先が見つかる時代ともいえます。人手不足から高待遇で迎え入れてくれる現場が多く、自分の力を最大限に活かすことでやりがいを実感でき、さらに高収入が期待できます。そんな好調の波がきている今こそ、豊富な薬剤師求人の中から自分に適した職場を探すことが重要となります。

自分のスキルに見合った待遇か?

現在、正社員・パート・アルバイト薬剤師の需要は日に日に拡大しているため、求職者にとって追い風となっていることは事実です。しかし、一歩間違った判断をとってしまうと、思いがけない落とし穴にはまってしまう恐れがあるため、十分に注意することが大切だといえます。その落とし穴というのは、好条件の求人が多い、面接難易度が低下しているなどの”比較的楽に転職ができる”という、現在の薬剤師転職の状況です。

好条件の求人が複数見つかった場合、その中から自分のスキルに見合った転職先を探すのはとても困難です。また、この場合”転職理由と希望条件のすれ違い”も起こりやすくなります。例えば、転職を考えた理由が人間関係であるのにも関わらず、給与面で判断してしまうというようなすれ違いの場合、再び人間関係に悩まされる可能性が考えられます。 なかには、薬剤師としてのブランクや調剤未経験などの経験不足という自身の現状を無視してハイレベルな職場に転職してしまい、業務についていけないという人もいます。薬剤師の需要が拡大していることは、薬剤師求職者にとって追い風のように思えますが、実際はこのような向かい風が吹いているということも忘れてはいけません。正社員、パート・アルバイトを問わず転職する際は、自分のスキルを見極め、転職する目的を明確にしたうえで職場を選ぶことが大切だといえます。

薬剤師不足は今後も続く?

正社員、パート・アルバイト薬剤師の不足は、企業が安定して新卒を採用できるようになれば落ち着いてくると考えられています。また、6年制薬剤師が転職市場へ進出する頃には、面接の難易度も高くなっていることが予想されるため、現在の状況がそのまま続くことは考えにくいとされています。そのため、正社員・パート・アルバイト薬剤師としての転職を考えている人にとって、今のこの状況は大きなチャンスだといえます。上述したように、チャンスの中にもピンチとなり得るものはたくさんあるため、これらを乗り越えられるように転職活動に努めることが大切です。

まとめ

正社員、パート・アルバイト薬剤師としての転職を望んでいるのであれば、事前に”薬剤師の現状”について把握しておくことが大切です。また、自分自身のスキルの見直し、転職目的の明確化もかなり大切だといえます。これらをしっかり行えば、転職活動をスムーズに進めることができ、自分にピッタリな職場で楽しく働くことができます。転職活動を成功へ導くためにも、上述した点にきちんと取り組んでいきましょう。

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