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etc”かかりつけ薬剤師になるには?詳しい要件やメリットを解説!”

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2016年にスタートした「かかりつけ薬剤師」。
まだ新しい制度でありながら、2018年の診療報酬改定でその要件が変更となりました。

薬剤師として働くみなさんの中には、
「制度については知っているけれど、具体的に仕事がイメージできない」
「どうすればなれるのか、今更聞けない」
「資格を得ておいた方がいい気はするけれど、将来的に本当に必要とされる肩書なの?」
といった思いや迷いがまだまだあるのではないでしょうか。

ここでは、かかりつけ薬剤師になるための条件やメリットを解説するとともに、社会的にどのような役割を果たしていくのかについて考えてみます。

かかりつけ薬剤師になるには

かかりつけ薬剤師の資格を得るために必要な5つの要件
3年以上の薬局勤務経験がある
同一薬局に週32時間以上勤務している
当該薬局に12カ月以上在籍している
医療にかかわる地域活動の取り組みに参画している
研修認定薬剤師(認定薬剤師)を取得している

3年以上の薬局勤務経験がある

かかりつけ薬剤師の資格を得るのに必要な勤務経験は「保険調剤を取り扱う薬局での実務」と指定されています。 病院勤務の場合は勤務経験に含めていいと認められている期間は1年が上限。たとえ病院での勤務経験が2年以上あったとしても、それだけではかかりつけ薬剤師の要件は満たすことができませんので、病院勤務1年+薬局勤務2年の経験年数が必要となります。

同一薬局に週32時間以上勤務している

1日8時間勤務であれば週4日以上、時短勤務であれば1日6.5時間勤務で週5日以上勤務していないとこの要件は満たせません。 しかし、2018年の改定において、週に32時間以上勤務している薬剤師がほかに在籍している薬局では、育児休暇や介護休暇で時短勤務をしている場合、週24時間以上かつ週4日以上勤務であれば要件として認められるようになりました。 育児・介護と両立して働く方は特例的に要件を緩和するということですが、あくまで「ほかに週32時間以上勤務の薬剤師がいる場合」ですので、時短勤務のパートの方のみで業務を行なっている薬局は、かかりつけ薬剤師に関する届出が認められません。 また、「週4日以上1日6時間勤務」でこの要件を満たす計算になりますので、パート勤務の方でもまだお子さんが小さい方には少しハードルが高いといえるでしょう。

当該薬局に12カ月以上在籍している

※平成30年9月30日までは改定前の「6カ月以上在籍」の要件で可
上記要件の「週32時間以上勤務している」薬局に「12カ月以上勤務している」ことも要件となっているので、フルタイムで働いていたとしても転職などで今の薬局で働き始めて1年未満という場合はかかりつけ薬剤師要件として認められません。 また、12カ月以上同じ薬局に雇用されていたとしても何らかの事情で一度退職して再雇用されているという場合は直近の勤務が要件として適用されます。なので通算して12カ月以上勤務していたとしても、再雇用されてから12カ月勤務していることが必要です。 勤務時間・期間に関しては現在勤務している薬局での働き方が適用されますので、離職中の場合はかかりつけ薬剤師を目指すことはできません。一度退職し、資格を得てから復職・転職することは不可能となります。また、産休・育休の期間も経験・勤務時間・勤務期間に含みません。

医療にかかわる地域活動の取り組みに参画している

一見、曖昧な要件ですが、具体的には「地域行政や医療関係団体などが主催する講演・研修会への参加」「講演・研修会へ講師として登壇した実績」「学校薬剤師として子供たちに薬の使用について説明する」といったことです。
しかし、「企業が主催する勉強会・研修」は地域活動に含まないとされますので注意してください。

研修認定薬剤師(認定薬剤師)を取得している

必要な要件は他にもあるものの、このあと紹介しますが、かかりつけ薬剤師になる上で最もメリットとなる部分はこの要件です。
2017年4月から、薬剤師認定制度認証機構にて4年以内に40単位以上(最低でも毎年5単位以上)を取得していることも要件として必要になりました。単位についてはインターネットで受講できるもの、各薬剤師会が地域で主催する講習会などがありますが、取得単位のうちいくつかは自身の団体が主催するものでないといけない等、各機構により条件が異なります。また、研修認定薬剤師資格を取得したあとは3年ごとに30単位(最低でも毎年5単位以上の取得が条件)を取得し、資格を更新していかなければいけません。

かかりつけ薬剤師になる3つのメリット

かかりつけ薬剤師の資格を得るための要件がわかったところで、資格を得た時のメリットについてご紹介します。

給料が上がる

併用薬・OTC医薬品・健康食品なども含めた患者さんの服薬状況を把握し、継続して指導を行なうことが要件となる「かかりつけ薬剤師指導料」は、通常の「薬剤服用管理指導料」よりも点数が高くなっています。
これは、「かかりつけ薬剤師指導料」の対象となる業務内容が従来の「薬剤服用歴管理指導料」の要件より充実したものであることから、その評価として薬局側が受け取れる診療報酬が多くなるという仕組みなので、かかりつけ薬剤師の給料への反映や資格手当の上乗せなどが見込まれます。

やりがいが得られる

複数の医院から薬を処方されている患者さんについて服薬状況を一元的に管理するため、重複・飲み残し・飲み合わせにしっかりと気を配ることができます。
また、患者さんから体調の変化や薬に関する悩み等の相談を聞き出し、医師へ処方薬や用法の変更を提案するなど医療機関とも密接なコンタクトを取ることになるため、地域・医療・福祉と連携したケアを実現させたい方やチーム医療に関心がある方に向いている仕事といえるでしょう。

ステータスになる

かかりつけ薬剤師となる要件の1つである「研修認定薬剤師」ですが、実はこれだけでも「豊富な知識を持つ」「更新制である面から常に最新の研究・学習を行なっている」とみなされ、薬剤師の中でも地位の高いポジションとされています。さらにかかりつけ薬剤師になると実務経験と勤務年数も併せ持つと認められ、より付加価値が高くなります。
「経験は積んでいるけれど、薬剤師として誇れる実績が特にない」と悩んでいる方にとっても、かかりつけ薬剤師の資格はきっと自信につながりますし、この経験が将来の転職活動でも有利になります。

かかりつけ薬剤師の将来性

「地域包括ケア」における役割

超高齢化社会といわれる現代、特に2025年には団塊世代が後期高齢者層へと突入することから、国は医療・福祉・自治体・NPOなど地域全体で高齢者を支えていく「地域包括ケア」のシステム構築を推進しています。
薬局も地域密着型の機能が求められており、「かかりつけ薬局」「かかりつけ薬剤師」は、そのシステムを担う制度として今後も期待が高まっていくでしょう。

在宅医療における役割

後期高齢者層の増加に比例して、住み慣れた場所で老後や最期を迎えたいと望む高齢者が今以上に増えることが想定されており、今後は在宅医療のニーズも広がっていきます。

在宅医療において薬剤師は、・医師・看護師・ケアマネージャーと自宅や施設に出向いて薬剤管理指導を行なう
・外出が困難な方に対して処方箋に基づいて調剤を行ない、その薬を届ける際に効果・副作用・体調・使用状況などについて確認し、医師やケアマネージャーに報告・相談をする
といった、「チームの一員」としての役割を果たすことになります。

その際、かかりつけ薬剤師として特定の患者さんを継続して担当することは、細かな変化に気付ける、ご本人・ご家族の意志や希望を知り、それに寄り添うケアができるといった面で大きな意義があると考えられるのではないでしょうか。

まとめ

かかりつけ薬剤師は施行されて間もないことから、まだ未整備な部分も多いのが現状です。しかし2018年の診療報酬改定において、かかりつけ機能に関する業務を1年間行なっていない薬局は調剤基本料が50%に引き下げられることが決定したので、今後は多くの薬局で積極的にかかりつけ薬剤師の配置が見込まれます。特に大手チェーン薬局では調剤基本料がそもそも安く、かかりつけ薬剤師の導入で診療報酬を増やしたいと考えており、既にかかりつけ薬剤師の算定届出を進めています。

今や歯科医院・美容院同様、コンビニより多い調剤薬局。ライフイベントがあり時短勤務になっても比較的就職先が見付かりやすい職業であることも薬剤師の魅力の一つです。 ですが、超高齢化が留まらないこの社会では、それに対応できる医療・福祉従事者がこれからも多く必要とされていきます。

かかりつけ薬剤師は新しい制度であり、まだ人数が少ないため現時点で資格を得ておけば貴重な人材としてキャリアアップが狙えるでしょう。 もし勤務先で理解が得られないようであれば、かかりつけ薬剤師認定支援や優遇がある薬局へ転職し、要件を満たすまで働いてから目指すのもおすすめです。

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